5月12日 Stuart Sherman, Lesley Flanigan

Electronic Art Intermixのviewing roomでStuart Shermanの記録映像。これはたぶん世界のここでしか見れない。Selections from the First SpectacleとSecond Spectacle を通して見、Fourteenth Spectacle Performance と 21 filmsを飛ばし見。75年の最初のものはForemanのセットの中でのパフォーマンス。小道具と自分の体を主人公にし、観客も交えた、徹底的に無意味な寸劇集。ときどきカードをめくっているので、おそらくそれがスコア。完璧に統御された動作ではないが、慣れた振る舞い。何度か作った料理をレシピを確認しながら作ってるよう。76年のSecondはフォアマンも交えた4人。ただフォアマンと違いパフォーマーの個々の質感には一切依存していない。89年の14thでは舞台は小さなテーブルひとつになり、視覚的に洗練されているが、動作のちょっとした野暮ったさなどは変わらない。ヨーロッパでいうパフォーマンス・アートではなくて、観客との関係も含めシアトリカルだが、マルチメディアとなることは徹底的に避けられ、物体が持つ複数のあり方を開示されていく。進行は常に少しだけ予想をはぐらかす。体が要求するスピードより常に少しだけ速く演じられるので、演技にはならない。この「常に少しだけ」が重要なポイントかもしれない。あまり類するものが思いつかないが、敢えていうならば私と武井よしみちで昔やった「50連発」に似ているかも。一個一個のイヴェントがどういった理由でつなぎ合わされているかがとても気になる。この「理由」が私の今度の"This is an interactive piece between"の主題。Filmになるとイヴェントの連結がメディウムの基礎文法そのものなので、違う面白さになる。いまそこにある、というリアルタイム・パフォーマンスの幻影があくまでパフォーマンスの結果として産まれてくるのが素晴らしい。
Bioluminescence: Lesley Flanigan and Luke DuBois
@ Roulette
レスリーのヴォイスをリュークがプロセッシングしつつ、映像はヴォイスでコントロール。レスリーはときどき叫んだりもするが、ものすごく洗練されたできばえ。