6月8日 International Center for Photography

International Center for Photography
企画展2つ。Perspectives 2010、傾向のばらばらな5人の作家による近作展。For All the World to See、公民権運動を巡る、視覚メディアの果たした役割の検証。後者では社会的、政治的主題が優先されているが、特にこの問題に関しては、まさに視覚を巡る問いであって、美学的視点と社会的な観点が分かち難く絡み合っている。それにひきかえ前者の展示では美学ではなく、社会や哲学が主題化されているように見えるものの、美的趣味の問題がまったく看過されたまま。言ってみれば政治と芸術、社会と個人の分離が前提とされた上で癒着が計られている。