3月27日 Pauline Oliveros

William Schuman Award Concert honoring Pauline Oliveros
@ Miller Theater, Columbia University
コロンビア大学が出している賞の受賞記念3時間半コンサート。オリヴェロスは録音も言っていることもよく知っているつもりだったが、生で聴くとかなり別物。ディープ・リスニングをメソッドとして真に受けているのはオリヴェロス以外の演奏者で(といっても温度差はかなりある)オリヴェロスのアコーディオンとエレクトロニクスは、それからどんどんはみ出してしまう。60年代の電子音楽の持つ驚きの喜びが彼女自身の演奏からはヴィヴィッドに感じられる。最近はiPhoneに凝っているみたい。それにしてもmindとかinsideとかを徹底的にverbalに把握してしまう、アメリカ人の特質にはちょっとした感銘を受ける。『日本近代文学の起源』をリテラルに実現してしまっているような、逡巡のなさ、単純さ。一面、清々しさであり別にけなすつもりは毛頭ないが、江藤淳には耐えられなかっただろうな。