3月12日 Kronos Quartet, Chen Jin

Miya Masaokaとミーティング。
 

Kronos Quartet/Playing with Toys & Technology
@ Carnegie Hall
クロノス・カルテットがホストで、委嘱作だけでなく、ゲストのソロなどを交えた長尺のコンサート。コンセプトはコンポーザー/パフォーマーという観点で、音楽はワールドミュージック指向。
JG Thirlwell / Eremikophobia ってジム・フィータスだ。最初と最後に低音のごじょごじょした音が流れる他は、弦四のみの演奏。確かにフィータスってこういうワールドミュージックな趣味があったな。カノン風だったり手法としては古典的。PAの使い方は驚異的。
マーガレット・レン・タンが出てきて、2曲ソロ。
Erik Griswold / Old MacDonald’s Yellow Submarineトイピアノとピアノ、おもちゃ。ジャズをベースにいろんな要素をミックス。小器用に面白い音楽。
Ge Gan-Ru / Wrong, Wrong, Wrong! ヴォーカルを中心にチャイナタウンなおもちゃ楽器の山。特にヴォーカルパートは説得力があるけれど、おもちゃ楽器に作曲するのに古典的な音楽バランス感は必要ない気がする。「変わった楽器」が連続しているに過ぎないように思える。ここまでで1時間半。休憩の後、
Victor Gama / SOL(t)O アンゴラの砂漠で撮影した映像をバックに自作楽器のソロ(というか映像の伴奏かな)。映像はテキストを多用した文化人類学的、政治的な含意を多く含んだもので、結構面白い。音楽はずっとアルペジオ。映像の持つそれなりの批評性に対して、音楽は癒し系。
Victor Gama / Rio Cunene こんどはクロノスが自作楽器の持ち替え。楽器が変わったとたんつたない演奏になるのがほほえましい。これもまあアルペジオ。
Matmos / For Terry Riley マトモスも出てきて大掛かりな機材。マトモスの病的な趣味(とMC)は面白いけど、ビートが出てくるとただのこじゃれたエレクトロニカになる。クロノスの音量を無視して、マトモスが自分たちの機材の音量をどんどん上げていくのがよろしい。
クロノスを見るのは初めて。現代の弦四としてはもの凄く面白いし、作曲家の選択も素晴らしいと思うけれど、それは基本的に弦四というスタイルの後進性に依存しているのだと思う。だからジム・フィータスはジム・フィータスのソロの方が面白いし、マトモスはマトモスだけの方が面白い。そこには権威も絡んでいる。

JEFFERY BYRD, CORAL SHORT, STEVE VANONI, CHEN JIN + MORE
@ Grace Exhibition Space
思いのほか前のコンサートが長かったのでChen Jinは見逃したが会うことはできた。あとは口に釘をほおばるのとか、ひたすら客に笑いかけるのとか、室内で自転車競争など