3月4日 Cunningham, Phill Niblock

カッターナイフを買うのに苦労する。あまり使わないのでしょうか。
NYPLでCunninghamの、Ocean, Way station, Native green, RainForestの4作品を見る。基本的には据え置きカメラで撮影したもの。振付けを仮に、1)ヴォキャブラリー、2)連接、3)構造、に分けると90年頃からカニングハムは2)だけが異常に発達し、1)と3)に関しては古典的な均整感に戻ってしまったように思える。ぼんやりしているとバランシンと区別がつかない時がある。これは矛盾なのか、どうか。ともあれ、近くで観ないと面白くないものになったことには間違いないだろう。
開架の資料であまりに見つからないものが多いので聞いてみたら、カタログと実際は一致しておらず、ないものも一杯あります、だそうだ。


Martin Janíček, Phill Niblock, with Peter Kotik and Byron Westbrook
@ Bohemian National Hall
Martin Janíček は金属ボールの上に張った弦を弓でぎこぎこ、背景にフィールドレコーディング。次は背景なしで弦をマレットでぽこぽこ。20分ほどで終わってしまった。悪くないけどこういうのはしつこくやらないと。Phill Niblockはもちろんいつもと一緒。途中で寝てしまったがふと起きると耳元でピーター・コティックがフルートを吹いていた。それにしても見せようとしない、聞かせようとしない、映像・音楽の持つ情報量は凄まじい。こちら次第でどれだけでも情報が引き出せてしまうからだ。ここには記録、再生によるフレーミングだけがある。この前のオペラの対極にあるマルチメディア。