2月19日 Barnes Foundation, Jennifer Walshe & Tony Conrad

The Barnes Foundation
とにかくセザンヌとマチスを見るためにここに。フィラデルフィアから郊外電車に乗って、雪と木立の中に大邸宅が点在するエリア。個々の作品の質の高さに対して、テーマと色調と大きさしか見ていない展示方法のいい加減さに衝撃を受ける。近代歴史主義以前というか、知性を欠いた近代感性の暴力性に呆れる。バーンズという人にはセザンヌとルノワールが同じに見えていたのだろうか。
Ma La Pert: Jennifer Walshe & Tony Conrad
@ Roulette
コンラッドはリアルタイムでサンプルしたドローン的な音を出し入れしつつ、ヴァイオリン、スティール・ギター、コンタクトマイク、破れたドラムヘッドなどで破壊的な音響、ウォルシュは声を中心にアコーディオン、ギター、ヴァイオリンを擦る。2時間休みなく、コンラッドは暴虐の限りを尽くし、ウォルシュはさえずりっぱなし。ニューヨークでは楽器を完璧にコントロールする即興が多いが、これはまったく違う。楽器に触れること、声を出すことがその都度、音楽と身体を更新していく。今回アメリカに来て見た最も衝撃的な即興演奏。感動。