5月21日 Fitzgerald & Stapleton

National Design Triennial
@ Cooper-Hewitt, National Design Museum
トリエンナーレ自体はびっくりするくらい小規模な展示。Why Design Now?という大きく出たテーマだが、多くは地球資源が限られているから、というエコ話でしかない。すると小さいモジュールの反復かメタボリックな構造になりがちで、60年代からあるスタイルの選択にしかならない。とはいえ、デザインとしての審美的な基準はそれとは別に明らかに存在し、それを不問に付すためのエクスキューズがエコロジーであるかのようだ。何故このデザインが必要か、は説明できても、何故あのデザインは必要でないか、は説明できない。個々のものは面白かったけど、Museumとして、Exhibitionとして、こんなことしかできないようではまずい。
Neue Gallery
ウィーン表現主義が中心の小さなコレクション。特別展はOtto Dix。ディクスの内臓そのもの水彩は初めて見た。ここまでグロに徹底した作家だったんですね。先のデザイン・トリエンナーレの後で、アドルフ・ロースのデザインを見ると、世界を変えようとする意思に打たれる。世界を守るのではなく、世界を変えようとする作品は世界が変わっても生き続ける。


Fitzgerald & Stapleton
@ Chocolate Factory
デボラ・ヘイとベケットにインスパイアされたとかいう作品。開場すると女2人が素っ裸でだらだら動いており、そのうちオナニーを始める。縮こまったウォームアップのような動きを軸に、喋りと少しの歌とヴィデオ。録音された音楽はなし。動き自体はとても面白いが、テキストはギャグかメンタルで意味ありげな内容。ベケットに影響されて、これでは困ります。