5月19日 Kenneth Anger, Jonas Mekas

Return to the Pleasure Dome
@ Hiro Ballroom
アンソロジー・フィルム・アーカイヴス40周年ベネフィット。「千と千尋」を真似たボールルーム。上の席からはどっちみちよく見えないので、最初の2バンドはなんとなく聞き流す。Sonic Youthはロックなバンドだと思っていたが、生で見るとクラシックやジャズと同じ意味での演奏技術の卓越が目につく。たどたどしいフレーズも計算づく。ノイズも計算づく。こういうものこそポストモダンと言いたい気分。足下覚束ないルー・リードはオリジナルインターフェイス臭い助演者と一緒にマヤ・デレンを見ながらノイズ即興。デレンのダンスものはどれもこれも凄い。ケネス・アンガーとBrian ButlerのTechnicolor Skullはギターとシンセのノイズ・ドローンをバックにアンガーのディレイ付きテレミンが暴れまくり。テレミンという物体との格闘で出音はどうでもいいようなもの。凄いです。スクリーンには「ルシファー・ライジング」。そのあとメカスによるアンガーの生涯功労賞の表彰があり、と思ったら「デジタルなんか映画じゃない!フィルムを残せ!」とメカスが吠える、吠える。ホーンを交えたフル・バンドが出てきて、メカスの詩のアジテーション。ショッキングなくらいのエネルギー。見事に終わりに向かって盛り上がるイヴェントだったが、終わった頃には客席はがらがら。