4月9日 Cornelius Cardew, George Clinton

The Cardew Object
@ The New School
去年ロンドンのICAでやっていたカーデューの回顧展のニューヨーク版という触れ込み。音楽と社会的実践に焦点を合わせたイヴェント。初日のトークと映画上映、シンポジウム。開演前にTreatiseのgoogle画像検索とScratch Musicから(たぶん)の演奏。何をどうやっているのかはさっぱり分からないが、フリージャズ風のサックスと、内部奏法と細かいパッセージのピアノ。そのあとThe Great LearningのParagraph 5のトポロジーを使った学生達による演奏。携帯を鳴らしたり体操したり飲み物を飲んだり、がやがやだらだら。これは面白かった。Tilberyからのヴィデオメッセージと企画者のRobert Semberによる解説。それからLuke Fowlerのドキュメンタリー"Pilgrimage From Scattered Points" の上映。スクラッチオーケストラのメンバーによる回想インタヴューで結構赤裸裸な内容。「カーデューは自発性を期待しすぎていた」とか「僕は共産主義の方には行きたくなかった」とか批判的なものも多い。ただインタヴューの音質が悪く、何のコンテキストもなく流れるだけなので、何言っているか分からない部分も多く、荒れた画質による草原の風景が延々流れるのもうっとうしい。ドキュメンタリーの常道を通っていないだけで評価してはいけない。背景に小さく流れるスクラッチオーケストラの演奏やちらりと映るHanne Boenischの"Journey to the North Pole"からの抜粋と思われる鮮明な記録映像の方がはるかに面白く、特にParagraph 5の演奏と思われるものには大量の自作楽器や照明演奏器具などが映っている。こっちの方はどうやったら見られるのだろう。

GEORGE CLINTON & THE P-FUNK ALL-STARS
@ B.B. King Blues Club
だみ声でがなるだけのジョージ・クリントンのパフォーマンスは素晴らしいを通り越しており、パフォーマンスとは瞬発力の問題だと実感。メンバーは大勢でとっかえひっかえ出てくるが、クリントンがいないとリズムはかなりダレる。クリントンの孫の緊張しまくりラップなど微笑ましい。ほぼかぶり付きで見ていたが、最後で後ろに移動。だいぶ冷める。こういうのは3m以内で見ないと辛い。客席(立見だけど)で発情しまくる男や、客席、舞台上でのおおっぴらなケムリ関係など、さすがにニューヨーク。