3月24日 NYPL, Xenakis, Ignaz Schick

NYPLでヴィデオ。Karole Armitage "The Elizabethan phrasing of the late Albert Ayler" インタヴューを交えた抜粋。アーミテージ・バレエの第一作。バレエの技に拘る理由が誰にあるのかは分かるが、どこにあるのかが分からない。だいぶ惜しい感じがする。Deborah Hay Dance Company "excerpts from current repertory" 80年代のソロを中心とした抜粋。見れば見るほど、ヘイは「肉体の叛乱」以前の土方を良い方向に発展させたように見えてくる。体に下降するというより動きが生まれる瞬間を不断に捉え続ける。不必要に体という場の特権性に耽溺しない。ただいくつも見ると、体に対する別の楽観性が見えてくるのも事実だけど。音楽はオリヴェロスやフルマン。やっぱり楽観的かな。Merce Cunningham"Roadrunners and Channels/Inserts" 1979と1981の作品のスタジオリハーサルの記録。左右2つのカメラの記録が順番に収録されている。リハーサルなのでもちろん無音。特に"Roadrunners"が素晴らしい作品。空間の分節の訳の分からなさは他に類を見ない。カニングハムが出てくると他のバレエ・ダンサーと明らかに違う訳で、その違いを本人はどう意識していたのだろうか。

Iannis Xenakis Films
@ 92Ytribeca
"Something Rich and Strange"主にクセナキスのギリシアの母校への訪問を追ったドキュメンタリー。フランソワーズってこんな雰囲気の人なんだね。クセナキスの面白さは数学を音楽に適用したのではなくて(本人は別の言い方をしているが)、建築を音楽に適用したところから来ていると思う。抽象から具象ではなくて、具象から別の具象に移行する時に抽象が現れる。オレステイアとか映像があるなら、ちゃんと通してみたい。"Orient-Occident: Images d'une Exposition"これ以前に見たことがあるけどどこで見たのだろう。

Ignaz Schick and Margareth Kammerer
@ Experimental Intermedia
Kammererの方はちょっと和声に凝った弾き語りでいまいちよく分からない。Ignazの普通のマイクでピックアップするポケット・ターンテーブルはなかなかに面白い。Kurtから聞いた、ボルチモアの即興コーラスグループ、Lexie Mountain Boys。