1月24日 Rubin Museum, John Zorn, Chikako Iwahori

Rubin Museum of art
行きそびれていたすぐ近所のヒマラヤ美術(この呼び名政治的にいろいろありそう)の美術館。コレクションの方向性としてはニューエイジなんだろうが、質は超一級。特にジャイナ教のマンダラが素晴らしい。世界観をダイアグラムで表すというのはテキストとは別のやり方でパラディグムとサンタグムを含んでいるんじゃないかな。聖書というテキストに依存してシンボルの体系を作り上げるキリスト教的な考え方とは根本的に違っている。何を描くだけではなく、どう描くかも一枚のマンダラの中で厳密に使い分けられている(色面か描線か)のも感動的。地下まで降りると特別展はユングの「赤の書」現物初公開。好きな人には涙が出るような展示だろうが関心なくてすみません。ユングのマンダラは20世紀前半の西洋知識人の個人的苦悩をロマン主義的に昇華するという図式を一歩も超えてないだろう、ということがヒマラヤ美術を見た後ではよく分かる。むしろ初期の風景画の方がその後のいろんな方向を示唆しているようで面白かった。そのあと地上にあがると、マンダラ万華鏡とかマンダラジグゾーパズル、ユングのアクションフィギュア(!)とかが並ぶなかなか良い売店で、こっちの資本主義的集合(無)意識はすがすがしい。
John Zorn Improv Night
@ The Stone
音楽的には細かい断片を組み合わせていくやり方と、ジャズ的なやり方にはっきり別れていて、やはり前者の方法が断然面白い。ジョン・ゾーンの音楽がいまだにポスト・モダンという言葉と結びついているとしたら不幸なことだと思う。Chikako Iwahoriのタップダンスが面白かった。