1月4日

Movement Research At The Judson Church

200人以上観客がいてびっくり、他に何もダンスイベントがない日だからか。圧倒的に年齢層が若いが表現内容が若い訳ではない。
Jillian Peña/ 開場前から4人の女性がヘッドフォンをしてユニゾンで踊っている。開演のあいさつの間もそのまま。あるポーズからあるポーズに移行する動きが面白いが、突然ダンスは中断され、観客に参加を呼びかける。former dancerが望ましいと呼びかけたら、1/10くらいの人たちが手を挙げていた。全員男性で人種的に多様な人たちが4人選ばれ(たぶんサクラではない)ヘッドフォンをつけてその指示に従って、いろんな動作をする。同時にさっきの4人のダンサーも踊る。ジェローム・ベルでもやりそうなネタ(そういえば私も昔やったような)で最近はやりの傾向ではあるが、日本のこの種のものに比べると前提が前提としてきちんと意識されており好感が持てる。だからというか観客の参加が、ダンスの枠組みを崩すことはないし、コンセプチュアルなアプローチというには中途半端。
Tadashi Kato/ ふんどし一丁で出てきて、舞踏的な振りを中心にマイムやバレエが混ぜ込まれる。パロディをやっているのかと思ってみていたが、途中で真面目に心情表現をしようとしているのだと気がついた。
Molly Lieber & Eleanor Smith/ 2人の女性のデュオに2人の音楽家。つたない様子だが、あまり見たことがない動きを繰り返す。音楽は田舎の高校生が実験音楽をやってみました、という感じ。
Jennifer Monson & Yvonne Meier/ 片方が小太り、もう片方が大太りの中年女性デュオ。特に大太りの方がひどく柔軟で、コンタクト・インプロ風の素早い動きを多用。高速で手を動かしても体全体はびくともしないというのは肥満体にしかできないわざ。できないことも一杯あるだろうが、転がるときの独特の動きなど、体型を十全に生かした動きでとても新鮮だった。
このイヴェントでは基本的に照明など演出の要素が希薄で、あくまで動きに焦点があわされているから、面白いことが起きる可能性が大きい。それで入場無料。そういう場所が週一であるのはとても良い環境。