12月30日

JOHN ZORN'S ANNUAL END OF THE YEAR IMPROV
@ The Stone
ストーンのベネフィット・コンサート。$25とこちらのダウンタウン系としては例外的に高いが、20分前に着いたらもう満席で立見。16人くらいがとっかえひっかえいろいろな組み合わせで5分くらいづつ。知らない人ばかりでさすがに同じ組み合わせでもう少し見たいという気もする。共演者の出す音への一瞬の反応をキーにして音楽を変化させるというジョン・ゾーン自身の演奏は、そのジャズ的な響きに反し、ジャズの即興に見られる、安定した技術や全体への信頼で相互のインタープレイを保証するやり方とは根本的に異なっており、圧倒的に面白い。そしてこのような見地から「とっかえひっかえ」であることの理由もよく分かる。このような私のジャズへの理解は間違っているかもしれないが、そうと聞こえる演奏があったことも事実。つまりこのセッションに対するコンセプトが演奏者全体に共有されている訳ではない。一部の弱音による演奏(東京でいう「弱音」とは全然違ったものだが)はかなりの説得力を持って聞かれた。