12月18日

Heiner Goebbels "Stifters Dinge"
@Park Avenue Armory
リンカーンセンターの企画。巨大な会場内にキャパ200くらいの客席を組んで、池をつくり、その上を5台のロボティックピアノ構造物が動くという、とてつもなくお金のかかった無人劇。人がでない分、人件費がかからないのかもしれないが、予算に上限とかないんでしょうか。ピアノは一台だけが普通のアップライトMIDIピアノで、他はプリペアドのアップライト1、内部奏法専用の横倒しグランドピアノが3。池には映像が映写され、雨は降るわ、ドライアイスは撒かれるわ。音声でシュティフターの引用の他、レヴィ=ストロースのインタヴューとか。人ではない、主体ではない、「もの」(things)の振る舞いということだろうが、いつものゲッベルスと同じく、テキストの扱いは多義的なままに留まっているように思える。終演後はインスタレーションとして鑑賞。裏を見るとガムテープべたべたで雑な感じがヨーロッパ(スイスのプロダクション。)入場料$55。
そのあと、地理的にも金銭的にも内容的にもダウンタウンに降りて、
Guy De Bievre "The Relative Probability of Forming a Knot"
@Experimental Intermedia
Peter Zummo,Guy Klucevsek,JD Parranと作曲者という豪華メンバーで、ピッチシステムの移行によると思われるオープンフォームの作品を一時間くらい。背景に流される環境音が進行の目安になっている様子。結構インタラクションも聞き取れる、熱い演奏だったりもするが、異常に進行がゆっくりなのと、方向性が皆無で、全体の生成や奏者間の関係を自発的に聞き取ることに体験は集中する。タイトル通りのコンセプチュアルな作品。このシリーズでも客が少なく20人くらいかな。入場料$4.99